ポーンストラクチャーに影響すること


戦略を持って指していくには、初手を指す前に 「 ポーンストラクチャーに影響すること 」 も考えておく必要があります。

1. ビショップの利きを開くのにビショップの斜め前ポーンを動かす必要がある。
2. 開かれたビショップの利きを、できるだけポーンがブロックしないよう考える。

ビショップの利きを上手く通して活用することが Chess960 だけでなく通常のチェスでも大事なので、まずこの2つを考えておきましょう。

どのポーンを進めればいいか考える時、1 と 2 を考えるのが 1つの基本です。


ビショップの斜め前ポーンはどちらを動かすべきか? これは状況やその人による
でしょう。

上図であれば Bc1 の利きを開くのに d4 とするか、もしくは b3 として Bc1 → Bb2 と
するか、など。大事なことはどちらのポーンを動かすにせよ、ポーンストラクチャーに影響
するため、その後のことも考えてポーンを進めた方が良いということです。


3. キャスリングするのに ビショップ または クイーン の展開が必要な場合
ポーンを動かす必要がある。

これも 1 と 2 に次いでポーンストラクチャーに影響を与えることです。


上図では、0-0 するには Qg1 を展開させる必要があり、そのためには f ~ h ポーンのどれかを動かさねばなりません。

0-0-0 するには Bc1 を展開させれば OK ですが、いずれ Bb1 の利きを開くのに a または c ポーンを動かすことも考えておく必要があります。


4. クイーンをどのように展開させるか?

これは Chess960 で1つのテーマです。クイーンを展開させるには必ずしもクイーン周辺のポーンを動かす必要はなく、クイーンをバックランク上で移動させる場合もあります。
ただし、ポーンを動かしてクイーンの展開を考えるならば、ポーンストラクチャーへの
影響も考えましょう。

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