ビショップ2


ビショップ の記事から続きです ( Two Bishops のテーマ )。

5.Bc2 の局面


sartresghost vs. NM Ty_Twadd 0-1

黒は白マスにポーンが多いため黒マスに対して弱いです。 Bad Bishop の Be8 をどうするのかと思いましたが、 5...f5 6.Ngf1 Bg6 下図




なるほどと思うような場所へ Be8 を展開させました。スペースで黒が勝っており、黒側のビショップの方が良い働きをしてます。



15...Nfe4


Closed Position ( 閉じた局面 ) のためナイトの価値が高まります。



16.Bxe4 fxe4


閉じた局面のため黒のナイトを消そうとしたのでしょう、17.e3 とすればさらに局面を閉じられます。局面が閉じられたままでいれば2つのナイトは白にとって利点となりますが、もし局面が開かれていけば黒はビショップペアの利点を活用できます。

17.e3 Nc4 18.Nb2 下図




白は黒の残りのナイトを消しにかかろうとします。

18...Nxd2!
「 えっ!」 と思いました。閉じた局面でナイトと相手の Bad Bishop と交換するのかと。この後の展開を見て分かりましたが、黒のマスターは局面を開くことができることを分かっており、局面が開かれればビショップペアの黒が有利になると考えて 18...Nxd2! としたのでしょう。

19.Kxd2 b6 20.Nd1 c5 下図




この手で局面を開きにかかりました。



27...Bf5


まだ油断できませんが、開かれた局面になったため、黒はビショップペアの利点を活用できるようになってます。



38.Ne1


ここで黒は 38...Bxd1 として Bad Bishop をナイトと交換しました。
Spike1.4 の分析を見ると、38.Bg4 や 38.Kg4 とする方がいいようです。



43...Bxa3


メジャーピースがなくなりました。Spike1.4 の分析を見ると黒が少しいいようです。
黒の Good Bishop は可動性が高く、ナイトの動きを制限させたり、e3 ポーンを狙えば黒は e3 ポーンの守りを強いられます。また、黒は g3 ポーンを守る必要もあります。
ここからはエンドゲームの能力が問われるでしょう。



46...h4


47.gxh4?? とすれば 47...Bxh4+ 48.Kf1 Bxe1 49.Kxe1 Kf3 で黒は勝てるので、白は 47.gxh4 とできず、47.Kg2 hxg3 となりました。



最終局面 55.Nc6


マテリアル大差により白リザイン。



42.Nxd3 の局面


NM Ty_Twadd vs. xhimi76 1-0

白がポーン1つ多い NN vs. BB のエンドゲーム。なんと NN 側 が勝つゲームです!
こういう場合もありますので、ビショップペアだから有利だと油断しないようにしましょう、特にポーンが多く残っている時は。



最終局面 50.Ng5


h ポーンを失い白にパスポーンができてます。ここで黒はリザイン。Bh5 で Blockade すればまだ分からない感じもしますので、もう少しねばれそうですが、黒は有効な手段がないということでしょう。


Opposite Colored Bishops ( 異色ビショップ )

エンドゲームを勉強すれば分かりますが、同色ビショップのエンドゲームも大事です。
しかしここでは異色ビショップを戦略的に考えていきましょう。


極端な例ですが、異色ビショップのエンドゲームになると、相手の方がポーン1つか2つ多くてもドローになる可能性が高いです。異色ビショップのエンドゲームでまずどのような局面を学んだら良いかは、基礎的なエンドゲーム本に大抵含まれてますので、まずそちらで学びましょう。また、英語ですが下記リンク先のページが参考になります。




ビショップで相手のポーンを取ることができたとしても、ポーンを無事昇格させることができなければ勝つことはできません。

戦略的に4つのことが考えられます
異色ビショップが残っていることに気づくこと
不利な状況なら、異色ビショップのエンドゲームに持ち込んでドローにする
有利な状況なら、異色ビショップのエンドゲームに持ち込まれることを防ぐ
異色ビショップのエンドゲームでも勝つ方法を考える

参考例を見ていきましょう。


5.bxc4 の局面


NM Ty_Twadd vs. charlierock 1/2 - 1/2

Blockade の記事に出てきたゲームです。始めから異色ビショップの局面を扱うのではなく、オープニングから異色ビショップのエンドゲームに至る過程を見ていきましょう。
ここでは特にビショップに注目していきます。

オープニングではまず、ビショップの利きを開き、ビショップが良い働きをしていること、Bad Bishop、 Good Bishop の見分けが必要です。

白が e3 とすれば Bc1 は Bad Bishop、Bb1 は Good Bishop となります。
黒が e6 とすれば Bc8 が Bad Bishop、Bb8 が Good Bishop となります。

5...Bg4 6.Ng3 e5 下図




黒は ...e6 ではなく、...e5 としてきました。 7.dxe5? は 7...Bxf3 8.exf6 Bxe5 で黒が良いです。そのため白は 7.e3 としました。 7.Bg5 がより良いようです。



11.Bc2


まだキャスリングしてない白に対して、黒は攻撃を開始します。
11...exd4 12.Bxd4 Nh4? 13.Bxf6 下図




Qxh7# の狙いがあるように見えますが、Qd7 にピンされているため Qxh7 とできません。13...Qxd3+ 14.Bxd3 Bxg3 下図




14...gxf6 とすれば白はビショップペアでなくなりますが、ダブルポーンができます。
14...Bxg3 は 黒 Good Bishop と 白 ナイト の交換になりそうですが・・・

14...Bxg3 15.Bxh4? Bxh4 16.Ke2 下図

15.Ke2 または 15.hxg3 としていれば白有利でした。この局面で 15.Ke2 とするのは先を良く読んでないと難しいです。14...Bxg3 は白のミスを誘う手だったのかも知れません。




オープンな局面でビショップペアを保っている黒が有利です。
白は h サイド、黒は a サイドで Pawn Majority
オープン d ファイルでルークの交換が起きそうです。ルークがなくなればビショップペアの黒が有利となるでしょう。

白としては黒のビショップペアを解消させたいので、ナイトと黒のビショップどちらかと交換したいでしょう。ナイトと黒の白マスビショップ交換となれば、異色ビショップのエンドゲームでドローの可能性が高まります。白マスビショップ同士の交換は、オープンな局面で白にナイト、黒にビショップが残るので、黒の方が良さそうな感じがします。

ナイトと黒の黒マスビショップ交換となり、お互い白マスビショップが残った場合は、どうなるか不明です。エンドゲームの能力差で勝敗が決まるかも知れません。

ポーン数はそのままで、マイナーピース と メジャーピースが全て無くなった場合のポーンエンドゲームは難しそうです。私はエンドゲームが好きなので、ポーンエンドゲームになるのも好きですが、ポーンエンドゲームは難しいので、ポーンエンドゲームになるのを避けよ! と言われたりします。

黒としては
ビショップペアを保ち、適切な時に交換すること
白マスビショップ同士の交換は良さそう
黒の白マスビショップとナイトの交換は避ける

というようなことが考えられます。エンドゲームに関わる戦略は エンドゲーム ストラテジー と言います。ちなみに、私は気づきませんでしたが ( 汗 )、h3 とすると黒に ...Bxf3 を強制できます。 h3 に対して Bg4 を後退させると Nxh4 につながるからです。
黒がビショップペアを保つには、Bh4 を後退させておく必要があります。



16.Ke2 Rad8 17.Rgd1 Rd6?? 18.h3??


18.Bxh7+ としていれば白優勢でした。
18.h3 Bxf3 19.gxf3 Rfd8 下図




異色ビショップが残っているため、ドローの可能性が高まります。


24.Bxd1


ドローになる可能性が高いとはいえ、ミスしやすいのも事実で、両者油断できません。

ビショップのエンドゲームになった時、どちらの色のマスにポーンを置くか考える必要があります。状況によりますが、一般的にはビショップの可動性を高めるため、自分側のビショップと異色のマスにポーンを置くことが多いです

しかし、ビショップでポーンを守るために、自分側のビショップと同色マスにポーンを置くこともあります。また、相手のビショップのことも考える必要があります。
例えば上図で、白は白マスにポーンを置けば、黒のビショップにポーンを攻撃されることがないですし、黒は黒マスにポーンを置けば、白のビショップにポーンを攻撃されません。ただし、ビショップに攻撃されなくてもキングに攻撃されること、パスポーンを作られること、などに注意が必要です。



最終局面 54...Ba7


ここで同意によるドロー。
記事が長くなりましたので、異色ビショップについては1例のみとなりましたが、異色ビショップになったエンドゲームの局面から考えるのではなく、異色ビショップのエンドゲームに至る過程でどのようなことを考えるかの参考になりましたら幸いです。


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